2019/04/18 投稿

分割できない自宅の相続に生命保険を有効活用する方法

複数の相続人がいて、自宅を誰かひとりに相続させたい場合には、代償分割という方法が取られます。
これは、自宅を相続した相続人が、他の相続人に対して、現金で相続相当分を渡すというやり方です。

しかし、この場合は自宅を相続した相続人に現預金が豊富でないとできない方法です。

そこで、相続人の間で自宅相続のトラブルが起きないように、
契約者と被保険者を被相続人、
自宅を相続する相続人を死亡保険金受取人
に指定して、その死亡保険金を使って代償分割をスムーズに行う方法があります。

自宅の評価額に対して、相続人が受取る権利の金額分を死亡保険金に設定します。
生命保険は必ず終身保障(一生涯保障してくれる生命保険)に加入して下さい。

契約者、被保険者は被相続人、死亡保険金受取人は自宅を相続する相続人として下さい。

被保険者が死亡した場合は、死亡保険金は死亡保険金受取人に支給されます。
この死亡保険金は死亡保険金受取人の固有の財産となるため、遺産分割協議の対象とはなりません。(他の相続人に渡す必要はないということです)

 

この死亡保険金を使って、自宅を相続しなかった相続人に代償分割として支払えば、自宅はスムーズに相続することができます。

 

死亡保険金受取人を分割しないように注意!

私の経験から、このやり方を間違って行っているので、その事例をお伝えします。

お子様が3人いて、長男様に自宅を相続したいのですが、生命保険の死亡保険金受取人をお子様3人に均等に3等分されているのです。
3等分された死亡保険金は、それぞれのお子様の固有の財産となります。
そのため、死亡保険金以外の財産、つまり自宅はこの死亡保険金とは別に3分の1を請求する権利は残ってしまうのです。

自宅を相続する相続人は、死亡保険金は3分の1に減ってしまうのに、代償分割で支払う金額は、何ら変わることなく支払わなければならなくなるのです。

生命保険の場合、死亡保険金受取人の権利はとても強いものがあり、しかも死亡保険金受取人固有の財産となるため、指定を誤ると相続対策のはずが全く効果がなくなる可能性もあります。

 

契約者、被保険者、死亡保険金受取人の指定は十分に注意して下さい。