講師実績多数!相続&家族信託セミナー講師 黒川幸博

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分割できない自宅の相続に生命保険を有効活用する方法

分割できない自宅の相続に生命保険を有効活用する方法

複数の相続人がいて、自宅を誰かひとりに相続させたい場合には、代償分割という方法が取られます。
これは、自宅を相続した相続人が、他の相続人に対して、現金で相続相当分を渡すというやり方です。

しかし、この場合は自宅を相続した相続人に現預金が豊富でないとできない方法です。

そこで、相続人の間で自宅相続のトラブルが起きないように、
契約者と被保険者を被相続人、
自宅を相続する相続人を死亡保険金受取人
に指定して、その死亡保険金を使って代償分割をスムーズに行う方法があります。

自宅の評価額に対して、相続人が受取る権利の金額分を死亡保険金に設定します。
生命保険は必ず終身保障(一生涯保障してくれる生命保険)に加入して下さい。

契約者、被保険者は被相続人、死亡保険金受取人は自宅を相続する相続人として下さい。

被保険者が死亡した場合は、死亡保険金は死亡保険金受取人に支給されます。
この死亡保険金は死亡保険金受取人の固有の財産となるため、遺産分割協議の対象とはなりません。(他の相続人に渡す必要はないということです)

 

この死亡保険金を使って、自宅を相続しなかった相続人に代償分割として支払えば、自宅はスムーズに相続することができます。

 

死亡保険金受取人を分割しないように注意!

私の経験から、このやり方を間違って行っているので、その事例をお伝えします。

お子様が3人いて、長男様に自宅を相続したいのですが、生命保険の死亡保険金受取人をお子様3人に均等に3等分されているのです。
3等分された死亡保険金は、それぞれのお子様の固有の財産となります。
そのため、死亡保険金以外の財産、つまり自宅はこの死亡保険金とは別に3分の1を請求する権利は残ってしまうのです。

自宅を相続する相続人は、死亡保険金は3分の1に減ってしまうのに、代償分割で支払う金額は、何ら変わることなく支払わなければならなくなるのです。

生命保険の場合、死亡保険金受取人の権利はとても強いものがあり、しかも死亡保険金受取人固有の財産となるため、指定を誤ると相続対策のはずが全く効果がなくなる可能性もあります。

 

契約者、被保険者、死亡保険金受取人の指定は十分に注意して下さい。

2019年04月18日 00:00

相続対策には生命保険を使うべき3つの理由

相続対策には生命保険を使うべき3つの理由

相続対策に生命保険を使いませんか?
というと、しつこく勧誘されるから話は聞きたくない!という方も多いのではないでしょうか。

 

今からお話しするのは、××生命の保険商品が良いですよ、といった勧誘ではなく、生命保険が持っている税制の優遇や機能が、相続対策にマッチしています、ということです。

 

相続対策として生命保険を使うべき3つの理由、

そのひとつめは税制での優遇です。

死亡保険金は500万円×法定相続人数分まで相続財産には加算されません。

相続税の対象となる財産は、故人の現預金、土地家屋、有価証券等、すべての財産が対象となります。故人が契約者、被保険者となっている生命保険の死亡保険金も相続財産に加算されます。

しかしながら、この死亡保険金は全額が相続財産には加算されません。
500万円×法定相続人数分までは控除されます。
金融商品の中で相続税の控除があるのは、生命保険の死亡保険金だけです。
ですから、この死亡保険金を有効に活用して相続税を減らすことが可能です。

奥様とお子様がお二人のご家庭であれば、法定相続人は3名ですので、ご主人様に万が一のことがあった場合は、死亡保険金があれば500万円×3人の1500万円までは相続財産には加算されません。

相続税は最低10%ですから、相続税を支払わなければならないご家庭であれば、最低でも150万円分相続税が安くなったことになります。

ただし、この税制の優遇を受けるためには、死亡保障のある生命保険に加入しておかなければなりません。
生命保険であれば何でも良いと言うわけにはいきません。
満期がある生命保険は相続対策にはなりません。
なぜなら満期が来てしまうと死亡保障がなくなってしまうからです。
あくまでも死亡保険金が非課税になるのですから、一生涯死亡保障してくれる、終身保険でないといけません。

また、高齢で病歴や現在治療中の方は生命保険に加入できない場合があります。

でもご安心下さい。

告知が非常に緩やかな、もしくは全く告知が必要のない、終身保険もございます。
多くの高齢者の方が、そういった終身保険を使って相続対策をされていらっしゃいます。

 

相続対策に生命保険を使うべきふたつめの理由は、

生命保険は『遺言』と同じ効果を発揮するという点です。

いや遺言以上の効果を発揮します。

 

その理由は、死亡保険金受取人が受け取った死亡保険金は、死亡保険金受取人の固有の財産となるからです。

たとえば、法定相続人がお子様おふたりのケースで、死亡保険金1000万円の受取人が上のお子様であった場合、下のお子様はそれを半分よこせ!と裁判をしても勝てないとうことです。

特定の相続人に財産を与えたい場合は、遺言に書くか、生命保険の死亡保険金受取人に指定してあげますと、それが可能となります。

たとえば、事業承継する際に、長男が社長となるので、他の兄弟よりも多くの財産を残したいのであれば、生命保険の死亡保険金を、長男が受け取るようにしてあげれば、他の兄弟と差をつけることができます。

また、遺言より生命保険が優れている点は、死亡保険金は遺留分の対象にならないということです。
遺留分とは法定相続人は財産を放棄しない限り、法定相続分の半分は受け取る権利があることを言います。

死亡保険金は死亡保険金受取人固有の財産ですから、被相続人の財産ではないので、遺留分を他の相続人に支払う必要がないのです。

これに対して遺言は、被相続人の財産をどのように分配するのか、その遺志を伝えるものですから、遺留分は避けることができません。

生命保険の死亡保険金は遺言と同じ効果があり、さらに遺留分の対象にならないという素晴らしい機能があるのです。

 

相続対策に生命保険を使うべき3つめの理由は、

死亡と同時に死亡保険金、つまりキャッシュが受け取れるという点です。

相続税の支払いは、被相続人が亡くなったことがわかった時点から10か月以内に収めなければなりません。
しかも現金一括納付が原則です。
もし不動産が相続財産であれば売却をしないと現金納付ができません。
不動産で納める物納という方法もありますが、税務署からの資産調査が入ったり、一番価値のある土地だけを収めることになるので、なるべく現金を用意された方が良いかと思われます。

相続が発生した時点で、すぐに多額の現金が用意できる、という点も生命保険が優れている点です。

相続対策は、様々な方法がありますが、生命保険を使った対策は他の対策に比べてもとても優れています。
ただし、皆さんの資産状況、家族状況に応じて、どのような保険商品をどれくらいの死亡保障で準備すべきかは、個別にご相談下さい。

また、すでに生命保険を使って相続対策をされていらっしゃる方には、セカンドオピニオンとして生命保険のチェックをさせていただければ幸いです。

2019年03月24日 00:00

相続対策(生前贈与)の前に介護対策を!

相続対策(生前贈与)の前に介護対策を

相続税の基礎控除を保有財産が上回っているので、相続対策としてかわいいお子様やお孫様に積極的に生前贈与をされる方をよく見かけます。

確かに生前贈与はお子様やお孫様からは感謝されますし、気持ちの良いことです。

でも将来起こるかもしれない介護のことを考えて生前贈与をされていますか?

老後生活の中で最もお金がかかる可能性があるのが介護のための費用です。
しかも75歳以降の、後期高齢に入ってから介護認定者は急増します。

相続税を払いたくないという単純な理由で、生前贈与で財産を減らしてしまい、75歳を過ぎて介護を受けなければならなくなった時に、
お金が足りない!
ということが起こったら大変です。

それなりのしっかりした介護施設に入居する場合には、最低でも月30万円は掛かります。
平均介護期間は4年7か月です。
(生命保険文化センター調べ)介護施設に、約1700万円も掛かる計算になります。

高齢者の全員が介護認定を受ける訳ではありませんが、介護状態になった場合は多大な費用が掛かる可能性があるということを、皆さんに知っておいて欲しいのです。

相続対策(生前贈与)をする前に、きちんと介護費用の準備を行いましょう。

将来介護が必要になった場合は、子供や孫に経済的な迷惑をかけることなく準備しておいた資金を使いましょう。
亡くなった後の相続対策よりもご自身の介護対策の方が、はるかに重要なのです。

 

一方、介護を受けずに亡くなった場合は、準備した介護費用は使わずに相続財産に加算されますから相続税の心配が増えてしまいます。

安心して下さい。

今後のコラムで順番に解説していきます。

2019年03月19日 00:00

相続で一番もめるのは相続財産が2千万円前後のご家庭

相続で一番もめるのは相続財産が2千万円前後のご家庭

相続でもめる家は大金持ちの家!というイメージはありませんか?

確かに平尾昌晃の家のように資産家もめるところもありますが、家庭裁判所の調停記録を見た場合に、最も調停件数が多いのは資産が2千万円前後のご家庭です。

 

相続税を支払うご家庭は3000万円+法定相続人数×600万円を相続財産が越えるところですので、2千万円のご家庭は相続税を支払う必要のない、ごく一般的なご家庭と言えます。

 

それでは、なぜもめるのでしょうか?

それは相続人それぞれの財産の分割がうまくいかないからです。

理由はふたつあります。

不動産と介護です。

 

財産のほとんどが不動産で現預金がそれほどない、というのが相続財産が2千万円くらいのご家庭です。
ご長男夫婦とお子様が親と同居されていて、家と土地の名義は親になっていて、その親がお亡くなりになったというようなケースです。

ご長男にご兄弟がいる場合は、その方も相続人となります。法定相続分の財産を下さい、と言われれば、ご長男は家をご兄弟と共有名義にするか、売却して現金を作るしか方法はありません。

相続財産のほとんどが不動産で、法定相続人が不動産を分割することが難しい場合に争いになるケースが多いのです。

 

もうひとつが介護による争いです。

親の介護の面倒を特定の相続人だけが見た場合です。
他の相続人は親の面倒を見なかったにも関わらず、いざ親が亡くなったら、法定相続分をよこせ!と主張した場合にトラブルになります。

親の面倒を見たのに、いざ相続になったら、面倒を見なかった相続人と受け取る財産が同じであれば納得が行きません。

このような争いごとを起こさないためには、介護を受けている親御さんが、介護をしてくれている親族に遺言を書くか、告知の不要な生命保険に加入して、死亡保険金の受取人を、面倒を見てくれている人に指定してあげるとトラブルを未然に防ぐことができます。

2019年03月16日 00:00